「、部活行こーぜ!」
放課後、さっさと帰ろうと鞄を持ったところで赤也が嬉しそうな顔で話しかけてきた
・・・隣の席なのに逃げ切れるわけねーよなぁ わかっちゃいたけど
「・・・俺帰る」
「却下!」
「うっせーな つか部活くらい好きにさせろよ」
「別に見るだけぐらいしてくれたって良いじゃねーか」
「なんでそんな必死なんだよ」
やけに必死な赤也はまるで嫌がる子供を無理やり歯医者に連れてく母親だった
「レギュラーの中だと俺一番年下だから雑用とか俺がやらされるんだよ ジャッカル先輩に押し付けてるけど」
「ンだよそれ そんなの俺だってしたくねっつの」
「いーじゃん!氷帝の200人よかぜんっぜんマシだって!」
「そういう問題じゃねぇだろ!」
そうこうしていると
「切原くん」
「あ、柳生先輩 どーしたんすか二年の教室まで来て。」
やけに丁寧な言葉がきこえて、振りかえると
「田中先生に用事があるんですが、職員室にもいらっしゃらなかったのでこちらかと思いまして。確か切原くんのクラスの担任でしたよね?」
ムスカがいた
・・・え、なんで?!ジブリの世界からトリップ?!
ていうか、すげぇなこの学校・・・朝の戦国武将といいムスカといい・・・トリップの研究でもしてんのか?
「あー・・・田中なら今さっき出てったトコっすよ 今職員室行けばいると思いますけど」
「そうですか・・・入れ違いになったようですね 教えてくれてありがとうございます ところで・・・切原くん、部活に行かなくて良いんですか?」
「あぁ、すぐ行きます こいつ連れて」
「? どなたですか?」
「今日転校してきたマネージャー希望のです おい、この人はテニス部の先輩の・・・・・・って?聞いてるか?」
「・・・・・・・・(すっげぇマジムスカだよ 握手してくんないかな・・・)」
「!」
「うぉ!びびった・・・何だよ」
「この人、テニス部の先輩で柳生先輩。挨拶しとけよ」
「え?テニス部?ムスカが?」
「はぁ?」
赤也に言われて、改めてムスカの顔を見ると、ニッコリと笑って自己紹介をしてくれた
「あぁ、テニス部に入るんですか はじめまして、3年の柳生です。テニス部のレギュラーを務めています」
「・・・・・・・柳生、さん?」
「はい よろしく、くん。」
「あ、はい・・・」
ムスカじゃなくて柳生?あ、名字が柳生で名前がムスカってことか?・・違うだろ なんでいきなり日本名なんだよ
・・・・・・・・・って、
「赤也!なにさりげなく勝手に入部決めてんだよ 俺入らねぇっつってんだろ」
「え〜?良いじゃん、柳生先輩もマネージャー必要だと思いますよね?」
「そうですね・・・無理強いはしませんが、いてくれると助かります とりあえず今日見学だけでもしていって決めたらどうでしょうか?」
「ほらな?とりあえず見学しようぜ見学!」
「ぐっ・・・」
ちくしょー!ジブリファンの俺がムスカに必要とされて無視出来るわけがない!!
「・・・わかったよ!!言っとくけど見学だけだからな」
「マジで?!よっしゃー!!」
「良かった それではまたあとで」
「うぃーっす!んじゃぁ行こうぜ、」
「へいへい」
はぁ・・・新しい学校では変な奴はほっといて平和に暮らそうと思ってたのにしょっぱなからこれだよ
まぁ氷帝のテニス部が地球外生物ばっかりだったってだけで、ここのテニス部は意外とまともかもしれないしな うん
テニス部みんながあんなだったら地球消滅しかねないもんな。
そんなことを考えながら歩いていると、赤也が足を止めた
「ここがコートな。」
「おー結構広いじゃん」
「つーか先輩達見当たらねーな・・・ あ、部室か こっち来て」
「ここが部室。まーちゃんとロッカーとか与えられてんのはレギュラーだけだから平部員はあんま使ってねーけど」
「ふーん」
がちゃっ
「ちーっす」
「お邪魔します・・・」
「あぁ、赤也 遅かったね」
「ん?誰だ、そいつ」
そこにいた数人のメンバー(おそらくレギュラー陣)を見て、俺は瞬時にあぁ、ここもか・・・と判断した。絶対変な人たちだよ!
氷帝では歩く変人センサーと呼ばれた実力、舐めるなよ!ていうか見た目からしてカラフルだもの!おかしいよ!5レンジャー出来るじゃん!
「こいつ今日転校してきたんですけど、テニス部のマネージャー希望で見学に来たんです」
「・・・です、よろしくお願いします」
「マネージャー?大歓迎だよ 僕は部長の幸村 よろしくね」
「あ、ども」
お、部長はまともっぽいな
「ん・・・?お前は確か氷帝のマネージャーではなかったか?」
「そうですけど・・・よく知ってますね」
・・・なんで目ぇ閉じてるのかな・・・
アレかな、その眼が開くとき、封印は解かれる・・・みたいな。
「へー氷帝ね・・・何、スパイ?」
「いや違いますよ そんなにあいつらに思い入れはないです」
うわ、この人頭真っ赤だよ トマト先輩って呼ぼうかな・・・
「赤也と一緒って事は2年なのか?」
「あ、そうです」
黒ハゲだ・・・なんだろ、ハーフかな
「プリッ」
「すいません、人間の言葉でお願いします」
「私立に転校してくるって結構珍しいよな 前も私立だったのか?」
「あーはい せっかく氷帝入れたのに普通のとこ行ったらもったいないとか言われて」
「ふーん なんで転校したんだ?氷帝ってかなり良い学校じゃん」
「親の転勤で・・・氷帝の寮入るのも考えたんですけど親は一緒に住まなくちゃやだとか言うし」
やだってガキかよって感じだけどな。俺の母親は基本的にガキっぽいし
しかも氷帝の寮って設備がやたら良くて金かかるんだよ
特待生制度とか使えば安く入れるらしいけど俺別に優等生とかじゃないし
「なるほどね・・・つか立海も編入となると結構難しかったろ」
「そーですねー 久々にまともに勉強しましたよ」
「へー・・・頭良いんだな、おまえ」
「ピヨ」
「(ピヨ・・・?)いや、普通だと思いますけど」
「まー慣れんことこともあるじゃろうが頑張りんしゃい」
「どーも」
・・・・・・・・ん?今変なしゃべり方で話しかけてきたのって・・・・この銀髪の人だよな・・・?
「・・・・・・・・しゃべれるんですか?!」
「え?何?俺喋れんと思われとったん? お前俺を何やと・・・」
「そりゃ初対面で第一発言と第二発言がプリピヨのみだったら可哀相な子だと思うよ!!」
「・・・・・ぷっ あはははは!確かに仁王の発言ておかしーもんな」
「丸井・・・そりゃどういう意味じゃ」
そんな感じで騒いでいると、
ガチャッ
「遅くなってすまん 掃除当番で・・・・・・ん?お前は・・・」
あ!
「おっさん!」
「「「「おっさん?!」」」」
そこにいたのは今朝の戦国武将だった
「おっさんもテニス部だったんすねー あ、ラケットと刀ってちょっと似てますもんね!」
「やかましい!」
と、感動の再会を果たした瞬間、
みんなが一斉に爆笑しだした
「あっはははは!真田をおっさん呼ばわりかよ!!」
「いや、見た目は合ってるんだけどね・・・ぷっ」
「・・・」
「な、なんすか?」
笑いすぎで涙目な幸村先輩が俺の肩に手を置いて、一言。
「君マネージャー採用!よろしくね!」
「なんで?!」
「面白いから」
「あんっだそりゃ!そもそも俺は・・・」
「いーじゃん!も、おまえ最高・・・!」
「いやいや、あのね・・・俺別にテニス部入りたいとかないんで」
なんか気に入られてしまったようだけど、俺はさっき言ったとおり、めんどくさいことはごめんだなんだよ!出来れば部活なんかやりたくないんだよ!
ビバ・普通の青春!普通の彼女を作って普通の友達を持って普通に楽しく過ごしたいわけだよ!
氷帝では色々あって目立つ部類になってしまったけども(いや、楽しかったけどね)こっちでは好奇の視線なんかにさらされず普通にやっていこうと思っていたんだ俺は!
「あー これに名前書いて」
「?なんすか、仁王先輩」
「ちょっとな。見学してく奴に書いてもらっとるんじゃ」
あぁ、見学届?
「良いっすけど ・・・はい、書きましたよ」
「ん、良し。ほい幸村、の入部届け」
「?!」
「ありがとう仁王」
「ちょっ・・・仁王先輩!さっきの紙って」
「ん?入部届けやけど? 嘘はついとらんやろ?」
「はは、確かに見学してく奴は大抵入部決めちゃいますから書きますよね」
「・・・・・!!」
やられた・・・!
「・・・幸村先輩、その紙破いてください」
「うん、無理だね♪」
「・・・俺、本々テニスに興味ないんで細かいルールあんまわかってないですよ」
ていうかわかってるつもりだったんだけど氷帝の奴らのテニス見てたら自分の中のテニスというスポーツに自信がなくなったというか・・・
「氷帝でやれてたなら大丈夫だよ。部員も氷帝より少ないし」
「でも・・」
「いいじゃないか ていうか、入るよね?」
「・・・・・・・・・・・はい」
ぇええええええ・・・!
誰だよ部長はまともとか言ったの!(俺だけどね!)一番怖いよ!!
そんなわけで、 見事に魔界に突入してしまいました
・・・泣いても良いですか?
主人公はテニスがいやなわけじゃなくめんどくさいだけです。
一人暮らしさせようと思ってたんですけどやめにしました 家族仲良く暮らすが良い!